★周波数
周波数とは一定速度の回転を生み出すことで、発生する振動のことです。
★三相交流
三相交流とは:一つの周波数では回転方向が定まらないため、三つ重ねる必要があります。その回転を起こすための時間軸をずらした同じ周波数の振動です
★電圧 電流の物理イメージ
電気は電子(電荷)という粒子が導体を流れることで起きるものです。空気や水が配管を流れる現象と同じことなので、電圧は水圧・風圧、電流は流量と置き換えて考えて、同じ関係性になります。
次のように発電機から生じた水の振動がシリンダーを通して電動機に伝わり、発電機と同じ速さの回転が生まれる状況は、電力会社と需要家の電気の供給状態と全く同じなのです。
この時、電気では、水の流量Qが電荷の移動量に該当し電流Iに、圧力は電圧Vと同格になります。上記の絵はそのまま電気に置き換えると以下のようになります。
★電力 電圧・電流との関係
電力とは広義の意味で出力と同じ意味になります。
出力(W/s,J/s)とは:一秒間に取り出せるエネルギー量の指標をいいます。
エネルギー(W, J)とは:力を出し続けられる量の指標です(例えば、5Nの力を何m動くまで維持できるかという意味です)
次の場合、一秒間に水圧100Nの力を1m移動するまで加え続けるという意味で、出力は100[N・m/s]=100W/sと表現されています。
圧力と流量を掛ければ、P[N/㎡]×Q[㎥/s]=[N・m/s]で、水量をどのくらいの力で押し続けるかという出力を表すことなりますので、電流と電圧においても、同じように、掛けることで、電荷の量をどのくらいの力で押し続けるかの出力を表すことになります。
★周波数と電圧、電流・電力の関係性
電力会社が行っている仕事を取り上げてその関係を説明してみたいと思います。
次のように電力会社で一定の水の噴射(出力=電力)で回転する力を生み出して、一定の速さで回転させていたとします。
需要家では、必要な力ごとに水量(電流)が分配され、同じ振動(周波数)が伝わるため、電力会社とすべての機器が同じ回転速度で回転します。
この状況で、圧延機の回転が停止した場合、水の行き先がなくなり、水流(電流)は減少、水圧(電圧)が増加します。
電力会社では、①需要家側の水圧(電圧)が上昇しないよう、発電機のギヤを小さい方に変えることで、シリンダーの稼働幅を減らし、押し出す水量(電流)を減らします。(発電機のギヤが変わる機能を自動調速機もしくガバナと呼んでいます)
そうなると、②電力会社の水の噴射威力(出力)が変わらない限り、発電機の回転する負荷が軽くなるため、電力会社の回転数が上昇します。
③電力会社の回転数が上昇すると、振動数(周波数)も同様に上昇するため、伝わる先の需要家側も回転数が増加します。
需要家の回転数上昇を抑えるため、電力会社では、水の噴射(出力)を弱め、回転数を落とし、周波数を一定に保っています。
このように、周波数は、電力(出力)と直接的に比例関係で結びつきます。一方、電圧・電流とは、発電機側のギアの変速が自動で行われることで初めて周波数が影響するため、出力(電力)の増減がない限り、関係することはありません。電力を介して周波数と電流・電圧は影響し合います。
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