制御システムの通信に関する基礎知識

工場で使用される様々な電気設備の紹介

産業では、DCSやPLCを使用する際にEthernet、OPCといった通信を使ったシステムが多く用いられています。ここでは、これら通信についての基礎知識と、通信に使用されるスイッチングハブとメディアコンバータの役割について紹介します。

 電子機器どうしが通信を行う際は、「通信信号の先頭に通信相手の機器のアドレスを信号で載せる」といった通信のルールがあります。この通信のルールをプロトコルと呼んでいます。また、プロトコルには階層があり、メーカー各社が共通に取り入れる基本の通信ルールとメーカーが独自に取り入れている通信ルールがあり、Ethernetは、前者のメーカー各社が共通に取り入れる基本の通信ルールになります。

(以降、わかりやすく通信伝文≒プロトコルと言い換えます。)

 DCSやPLCはメーカーが独自に取り入れている通信伝文(プロトコル)を使用しています。

そのため、異なるメーカーのDCSどうし、または、PLCどうしは、互いにそのままでは同じネットワークを使用していても通信を行うことはできません。そこで、メーカー各社は世界共通の通信ルール(規格)で作成された通信伝文(プロトコル)を使うことで異なるメーカーの電子機器どうしが通信を行える仕組みとしています。この通信をOPC通信と呼んでいます。

 メーカー各社は、自社専用の通信伝文(プロトコル)からOPC通信のルールで作成された通信伝文(プロトコル)に変換する機器を取り付けることで、他社の電子機器との通信を可能にしています。

 「スイッチングハブ」は、通信伝文を各電子機器のMACアドレス(電子機器のLAN差し込み口の番号)で振り分けで本当に通信する電子機器のみに通信伝文を送ることで、ネットワークに流れる通信量を少なくする役割を担っています。

 「メディアコンバータ」は電気信号で通信する電子機器どうしが離れているとき、信号を電気から光に変換することで、通信可能距離を延ばすための役割を担っています。

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