基本の動作原理から始動時のトルク低下の理由について、電圧、電流、磁束の関係性から詳しく解説してます。改善方法するための比例推移、一次電圧制御、渦流制御を組合わせた制御方法の仕組みについても紹介。
誘導機の二次抵抗を用いた制御(渦流制御と一次電圧制御)逆回転編(制動制御)
誘導機では、電車やクレーンといった振動や環境の悪い場所では、制御部品構造が単純で頑丈な構造が求めらるとき、二次抵抗器を用いた制御が広く一般的に使用されています。ここでは、前回に続き、二次抵抗を誘導機に使用した比例推移による制御を「渦流ブレーキ」もしくは、「一次電圧制御」と組合わせた制御方法における制動(電車における減速、クレーンにおける巻下げ)の仕組みについて紹介します。
誘導機の二次抵抗を用いた制御(渦流制御と一次電圧制御)正回転編
二次抵抗を誘導機に使用した比例推移による制御を「渦流ブレーキ」もしくは、「一次電圧制御」と組合わせた一般的な制御方法の仕組みと原理について紹介します。
誘導機の原理 4回目(始動力率が低い理由)
ここでは、始動時に誘導機の力率が低く、トルクが低下してしまう理由について説明します。
前回3回目では以下のように時間軸と空間軸で波形を比較した場合、V2・I2は1/4周期(90°)の位相差があり、磁界Φと二次電流I2が重なったとき、...
誘導機の原理 3回目(位相制御のための理解)
ここでは、二次抵抗制御やベクトル制御といった電気の位相を変えることでトルクを制御する原理を理解するために必要な、空間軸と時間軸で見た電気の物理現象のずれについて紹介します。
参考書には、「時間と空間に隔たりがあるため、ベクトル図...
誘導機の原理 2回目(物理現象のメカニズム)
ここでは、誘導機内で起きている物理現象を、時間軸で見た発生メカニズムとして解説します。
まず最初に、固定子巻線がリアクトルの役割を果たすため、一次電圧に対し90°位相が遅れて界磁電流I0が流れます。
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誘導機の回転原理 1回目(基礎)
回転磁界が理解できている前提で誘導機内部の回転軸がどのように動くか説明します。
次のように、コイルに電流計を連結した状態で、磁石を上下に動かす場合、ファラデーの法則(右側の式)とオームの法則(左側の式)の現象が同時に発生しま...